FAKELOG

思うがままに書き殴るブログ

子どもテストってどうやってるの?(実践編)

f:id:fakestarbaby:20180907015829p:plain

やぁやぁ!

今回も前回に引き続き、子どもテストについて書いて行こうと思います!前回は、事前準備編でしたね。前回の記事をまだ読んでない方は、こちらからぜひ!

blog.fakestarbaby.com

さて、子どもテストをするための環境作りが整ったら、早速、子どもテストをやって行きましょう〜!とは言っても、実際のところ、子どもテストをするときって、何をどうしたらいいんだろう?と思うかもしれませんね。

今回は、実践編です。普段、私が子どもテストをしているときのアレコレを色々と紹介していきたいな〜と思います。

👀観察する

子どもテストをしているときは、画面と手元、そして、感情を観察するようにしています。どういう観点で観察しているのか、もう少しブレイクダウンしてお話しして行きましょう!

🙊何も説明しない

まず、子どもテストをしているときは、何も説明しないようにしています。これは、説明なしでどこまで理解が出来るか、を見たいからです。子どもに理解してもらえるような UI やアニメーション、SE やボイスナビ、操作方法を踏まえて開発しているつもりではありますが、それらが期待した通りの結果を生んでいるかどうかは、子どもに何のヒントも与えずにプレイしてもらったときに分かります。なので、基本、何も説明はせず、今日はね、これを遊んで欲しいんだ〜!という軽いノリで端末を手渡します。

もちろん、プレイしていてよく分からないことがあったときは、普通に助けを求めて来たりはしますが、そこはグッと堪えて、ニコニコしながら、プレイしている様子を、ただひたすら観察することだけに徹しています。反応したとしても、ん〜、何だろうね?何だと思う?くらいの軽い相槌くらいですかね。

どうしても、プレイの進行が立ち行かない!という場合のみ、助け舟を出します。これは、答えを教えるというよりも、進行を導くためのヒントを与えるという感じですね。指をさしながら、これは何だろう?とか、もしかしたら、触れるかも?とか、小さな気付きを与える程度に留めて、あくまでも、自分で考えて気付かせるようにしています。いきなり、答えを教えないのは、どのくらいの、どんな情報を与えれば問題を取り除くことが出来るのかを推し量るためです。

以上のように、基本は説明はせず、観察することに徹するスタイルで子どもテストに望んでいます。

📱画面を観察する

👆どんな操作をしているか

子どもがプレイしているときの操作の様子を観察します。大事なポイントとしては、この辺ですかね。

  • どの画面で、どのタイミングで、どういう操作をしているか
  • または、していないか

タップしているのか、ドラッグアンドドロップしているのか、フリックしているのか、スワイプしているのか、手が止まっていないか、手が止まっている場合は、理解が追い付いておらず手が止まっているのか、それとも、何かのタイミングを見計らっているのか、などを細かく観察します。

画面と手元を見ているだけでは分からないこともあるので、チラチラと子どもの表情も見ながら操作を見ておくといいです。

悩んでいるときは、操作が止まっていることが多いかもしれませんね。表情も固く、何をすればいいのか分からないといった感じになります。ある程度の年齢になってくると、間違えることに対して敏感になってくる(間違えたくないという思考が強く働く)ため、勘で適当に遊んでみたりせず、慎重になったりします。とは言え、子どもによって個人差はあると思うので、子どもテストに参加してくれる子どもの特性を事前に理解していると、より観察結果に信憑性が出てくると思います。

いずれにせよ、悩んでいるときの画面や場面は、改善するポイントになり得るため、よく観察をしています。

最近の iPhone は画面上部からコントロールパネルが引き出されることがあるため、この辺の操作についても、よく注意して観察をします。子どもは大人と違って、細かい UI を操作することが苦手なので、大体の感じで操作をすることが多いです。そのため、画面上部から何かをドラッグするような操作が含まれている場合は、このコントロールパネルが引き出されてしまう可能性が大きいです。もし、子どもテスト中に、コントロールパネルが引き出されてしまうことがあれば、どのくらいの頻度で引き出されているのかも合わせて観察しておきます。

🙉ボイスナビを聞いているか

聞いているかどうか、は主観的になりやすく、絶対分かるわけではありません。ただ、聞き耳を立てて、ボイスナビを聞いていそうかどうかはプレイしているときの様子や表情を見ることである程度、分かります。何かお喋りをしたりして、ボイスナビを聞き逃している可能性があるなら、それをあとで子どもテストの結果として報告します。ボイスナビと同時にガイドアニメーションが再生されていることも多いため、この両方に注視していたにも関わらず、理解されていないという結果になった場合は、何かしらの改善が必要になりますね。

ボイスナビで使われている言葉使いは、簡単で子どもでも理解出来る言葉で構成されているかとか、短く端的な表現で伝えられているかとか、聞き取りやすいボイスになっているかとか、ガイドナビのアニメーションを再考するとか、そういうことを考えるきっかけになります。

🙈チュートリアルを見ているか

ミニゲームの場合、チュートリアルを見てやり方を理解した上でプレイしたのかどうかは非常に大事なポイントです。

ごっこランド では、初回のチュートリアル表示は強制的に見せるようにしているため、見る機会は強制的に作られてはいますが、チュートリアルを見たあとで、どういう反応をしているかを見ます。

簡単で出来そうな場合は「こんなのかんたんだよ!」と声に出したりもするし、表情が笑顔になったり(これから起きるミニゲームの楽しそうな感じをイメージしてワクワクしている)します。

チュートリアルを見てどれだけ遊び方が伝わったのかは、ミニゲーム開始直後、操作に悩まずにプレイ出来ているかどうかを見ることで知ることが出来ます。おかしな操作をしている場合は、まだ、遊び方が十分に伝わっていない可能性があります。

チュートリアルで全てが伝わってなかったとしても、ミニゲームの中に仕込まれたガイドナビなどで、遊べるようになる可能性もあるので、一連の流れでどう遊び方を理解していくか、にも注目して観察をします。

🏁どのくらいのスコアが出ているか

ミニゲームのようなコンテンツの場合は、スコアが付いていることがよくあります。この場合は、初回のときはスコアいくつ、2回目のときはスコアいくつ、3回目のときはスコアいくつ、とスコアの数値と遷移に注目します。

初回のスコアが一番低く、そこから、回数を重ねるごとに慣れて上手になり、スコアが伸びて行くかのかどうか、それとも、そこまでスコアに差は出ないのかを見ることによって、繰り返しプレイしても飽きない作りになっているか、やり込める作りになっているか、習熟することでスコアが伸びるようになっているかを見ることが出来ます。

また、スコアに対する評価(3つ星や5つ星)の重み付けは適切かどうかを見て、調整するための判断材料として使うこともあります。この場合は、複数の子どもテストを踏まえた上で、どのくらいのバランスに落とし込むか、ということを考えたりします。

❤️感情を観察する

😶どんな表情をしているか

子どもテストをしているときは、プレイしている画面と手元の様子を見ながら、子どもの表情も観察しています。

子どもはプレイをしているとき、感情が表情に出ることがあります。楽しいときは笑顔になり、難しいときは顔がこわばったりします。感情を声に出してくれればいいんですが、いつもそうとは限りません。こういった情報は、子どもの横で一緒に画面を見ているだけでは、絶対に気付くことが出来ません。

ただ、必ずしも、表情に変化が現れるわけではないので、ポイント、ポイントで確認するくらいの感じがヨサソウです。

👄どんな言葉を発しているか

子どもテストをしているとき、何かしらの言葉を発したりすることがあります。

ポジティブな言葉なのか、ネガティブな言葉なのか、それとも、ついつい、自然発生的にポロッと出た言葉なのか、耳を傾けます。

例えば、チュートリアルを見終えたときに「こんなのかんたんじゃん!」と言ったとしたら、チュートリアルで操作方法を見ただけで、ある程度、自分の中で理解をして出来る!と自信を持っていることが分かります。では、逆に「どういうこと?」と言ったとしたら、チュートリアルで上手く伝えたいことが伝わっていない可能性があることが分かります。上手に出来たときに「やったね!」と言ったとしたら、喜びを言葉に出して表現していることになり、達成感や嬉しい気持ちなどを味わえていることが分かります。

また、発した言葉だけではなく、そのあとの、実際のプレイの様子と合わせて観察することで、その言葉の信憑性もずっと高くなります。

✋自主的にもう一度やりたがっているか

本当に面白い、楽しいコンテンツであれば、こちらから促すことなく、自主的に2回目のプレイを始めてくれます。

子どもテストをするときは、最低でも2回くらいはプレイしてもらいたい気持ちがありますが、こちらから促して2回目をプレイしてもらうより、自主的に2回目をプレイしてもらった方が良いです。やらされている感が出てしまうと、投げやりになったりするため、正確なフィードバックが得られない可能性が高くなってしまいます。

やりたくないのにやらされるときは、子どもも適当にプレイしたりして、微妙なフィードバックになってしまうため、無理強いはしないようにしています。気持ちが乗っているときは、2回目もプレイしてもらう、くらいでヨサソウです。


という感じで、子どもテストのときに、私がやっているアレコレを紹介しました。些細なことも見逃さないぞっ!っていうくらいの意気込みで観察しているので、カジュアルにプレイしてもらう割りには、実は、スゴく神経を使います。でも、やっぱり、実際に子どもたちにプレイしてもらうことで、新しい気付きもあるし、より良くしたい!という気持ちも生まれるし、いいことしかないですね!

さて、子どもテストをしたあとにも、まだ、仕事は残っているんですよね・・・そう!これまでに起きた子どもテストの事実を書き起こし、そして、考察する必要があるんですよっ!

ということで、それはまた次回の「考察編」でお伝えしたいと思います〜!

(おまけ)

冒頭に貼ってある写真は、子どもテストとは一切関係のない、自分の息子が飛行機内で貰ったシールで遊んでいるときの写真です。キレイにシールを貼って遊ぶのかと思いきや、縦に積み上げるように貼っていき、動物のキャラクターがヒィヒィ言って落ちそうになっているような構図を作り出しました。こういう自由な発想があるからこそ、子どもテストって、やっぱり、やっておかねばっ!って思うわけですよ。