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子どもテストってどうやってるの?(事前準備編)

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やぁやぁ!

今回から、複数回に分けて、子どもテストについて書いていきたいと思います!

💭子どもテスト is 何?

まずは、子どもテストって何なのよ?っていう話しから始めましょう!

私が働いている キッズスター という会社は、ごっこランド という子ども向けアプリを開発しています。ターゲットとしている子どもたちは、

  • アプリの UI に慣れていない
  • 操作に慣れていない
  • 文字が読めない
  • 言葉を知らない

などなど、普通のアプリを開発するときとは違う、色々な障壁があります。

これらの障壁は、ある程度の知見を持っていれば、事前にある程度は設計に見込めることもあるんですが、最終的には、子どもたちに実際にプレイしてもらい、その結果をプロダクトにフィードバックするという工程を何度も踏んで、クオリティを上げて行くしかありません。

開発中のプロダクトを子どもたちにプレイしてもらうこと、それを「子どもテスト」と呼んでいます。

🤔子どもテストってどうやってるの?

最近、子どもテストをする機会が増えてきた中で、社内から、いつもどうやって子どもテストをしているんですか?とよく質問されるようになりました。私は、社内でもよく子どもテストをしている方なので、なんとなくではありますが、子どもたちが楽しんでいる、楽しんでいないを嗅ぎ分けたり、じっくりと観察することで色々な事実と考察をすることが出来るようになりました。

子どもが居ないメンバーは、なかなか、想像が及ばないところだと思いますし、これから、社員以外の子どもたちにも子どもテストをしてもらえるような環境を整えて行く必要もありそうなので、そのためにも、私が普段どういう感じで子どもテストをしているのか、何を見ているのか、どうやって考察しているのか、を言語化してみんなに共有した方がヨイのでは!という考えに至りました。

また、今までは自分の中に自然にある感じで特別視したことはなかったんですが、改めて、言語化することが出来たらいいな〜!まとめてみるか〜!と思い、書いてみることにしました。

ここで言う子どもテストのやり方に関しては、キッズスターの、というよりは、完全に私個人のやり方になります。やり方には賛否両論ありそうだし、もっと、精度を高めていきたい気もしていますので、お手柔らかにどうぞっ!

今回は、初回ということで、事前準備編を書いて行きたいと思います。

🤔いつ、子どもテストをやるの?

アプリをどのくらいまで開発したら子どもテストをするか、は非常に見極めが難しいところです。

特に、「初回プレイ」という体験は一人につき一回しか体験出来ないことなので、初回プレイでどれだけ伝わるか、楽しんでもらえるか、もう一度やりたいと思わせられるか 、を試せる機会は非常に少なくなります。一回きりしかないことを考えると、機会損失になりそうな要因は、出来るだけ事前に排除しておくべきだと思います。

子どもテストに協力してくれる子どもたちがたくさん居る場合は、そこまで、深刻に考える必要はないかもしれませんが、私が働いている キッズスター では、メインとなるコンテンツがある程度遊べるようになってから、子どもテストをやるようにしています。

😎子どもテストをする前にやっていること

「よーし!ちょっと、子どもテストを手伝ってもらおうかな〜!今日はこのアプリを遊んでもらうよっ!」ってな感じで、いきなり、子どもテストを始めることは、まぁ、ありません。というのも、子どもテストは大変貴重な機会のため、万全の状態で望みたいからです。子どもテストをする前には、事前準備が必要です。

まずは、子どもテストをする前に、私がやっていることをご紹介したいと思います。

👀気が散らないように配慮しよう!

子どもテストをしているときに、何らかの要因で気が散ってしまった場合は、正確なフィードバックが得られなくなってしまう恐れがあります。そのため、あらかじめ、気が散らないように配慮するようにしています。

📺テレビは消しておこう!

テレビは、いつ、子どもたちの注意を引く番組が始まるか分かりませんし、テレビが付いているだけで、アプリの BGM / SE やボイスナビ(操作を補助する音声)が聞き取りにくくなってしまいます。

例えば、子どもテストの結果、プレイに支障が出ていた場合、事前のチュートリアルで流れるボイスナビがよく聞こえてなくて操作が分からなかったのか、聞いた上でまだ操作が分からなかったのか、の区別が付かなくて曖昧になってしまいます。また、テレビの音が流れていることで、BGM / SE やボイスナビの音量が適切かどうかや、子どもたちがそれを聞いた上でどう反応しているかを正しく判断することが難しくなってしまいます。

子どもがプレイする上でも、子どもテストの様子を観察する側としても、テレビは消しておいた方が良いです。

👫兄弟とは少し距離を置いておこう!

兄弟が居る場合は、少し注意が必要です。子どもテストをしている側で兄弟が遊んでいたり、騒いでいたりすると、そちらが気になってチラリと横目で見てしまうかもしれません。目を離すのはたった数秒かもしれませんが、その数秒でも、アプリは進行してしまいます。大事なボイスナビを聞き逃してしまうかもしれません。

兄弟には、気を引くような行為を近くでしないように、少し離れたところで本を読んだり、絵を描いたりするように促しています。

また、兄弟が居る場合は、子どもテストをしているときに、プレイ画面を横から覗き込んでくる可能性があります。プレイ画面を覗き込むことで、子どもテストをしている子どもの視界を遮ってしまい、本来、見えているはずだった何かが隠れて見えなかったとしたら、これも、やっぱり、プレイ結果に影響が出てしまいます。

子どもテストをしている子どもより大きな年齢の兄弟の場合は、プレイしている内容を見て勝手にヒントを出してしまったり、横から声を掛けて来たりします。本人には悪気はなくただ助けているつもりではあるんですが、これもまた、プレイ結果に影響が出てしまうため、事前に、こういった行為はしないように言い聞かせておくことが重要です。

また、兄弟二人ともにプレイしてもらいたいときは、一人がプレイしているときは、もう一人には見せないようにしています。一度でもプレイしている様子を見ている場合は、事前情報有りの状態となってしまうからです。

💡端末の光度を最大に設定しておこう!

端末によっては、光度を自動調整していたりすると思うんですが、子どもテストをするときは光度を最大に設定して、明るくしています。光度が暗めに設定されていて、はっきりと画面が視認出来ない状態では、何かしらの課題があって悩んでいるのか、単純に暗くて見えなくて悩んでいるのか、などの区別が付かなくなってしまいます。

また、端末の光度が暗めになっていると、どうしても、画面に顔を近付けて操作しがちになるので、プレイ画面や操作している様子、子どもの表情なども読み取りにくくなってしまいます。

👀途中で中断されないように配慮しよう!

子どもテストをしているときに、何らかの要因でプレイを中断してしまった場合は、正確なフィードバックが得られなくなってしまう恐れがあります。そのため、あらかじめ、途中で中断されないように配慮するようにしています。

🚽トイレに行かせておこう!

えっ!今、このタイミングでトイレに行きたくなるの?と思うくらいに、子どもの尿意は、突然、襲って来ます。ディズニーランドのアトラクションに並んでいて、あとちょっとで乗れそうだね!というときに限って来る、いつものアレです。

途中でトイレに行くことにより、プレイの流れが分断されてしまうため、直前までプレイした内容を覚えている確証はなくなりますし、じゃあ、また、最初からやるか!とやり直したとしても、もう「初回プレイ」ではなくなっていますし、色々と機会損失に繋がってしまうんですよね。

ということで、事前にトイレに誘導して用を足しておくようにしています。

🥤何かを飲ませておこう!

途中で喉が乾いたら、手元にあるコップに手を伸ばしてしまうかもしれません。画面遷移中の読み込み中画面で、突然、ジュースが飲みたい!と言い出すかしれません。こうしたことが起きてしまうと、画面から目を離してしまう時間が生まれることになり、見ておくべき何かを見逃してしまうかもしれません。

プレイ自体に数十分も掛かることはないので、プレイしている間はせめて、プレイに集中出来るよう、こういった懸念事項も排除しておくようにしています。

👀本当はしたいけど出来ていないこと

事前準備編の最後は、本当はしたいんだけど出来ていないことをご紹介したいと思います。

📹録画したいけどしない!

本当は子どもテストの様子を録画して共有出来るといいんですが、私の場合は、今のところ、録画はしないようにしています。録画をすることで、その撮影している機材に興味を抱いたり、撮られているということを意識してふざけてしまったりして、いつもの自然な状態を作り上げられなくなるんですよね。変顔をして動画に写りたがるお年頃のようでして・・・。気が散る要因は出来るだけ排除したいという気持ちと、私自身が撮ることに夢中になってしまって、プレイ画面の様子と子どもたちの表情を観察出来なくなりそう?という懸念もあります。

子どもたちに気付かれないように隠し撮り出来たらいいんですが、小さい iPhone の画面と、子どもたちの表情を同時に録画出来そうな隠し場所もなく、なかなか、難しいんですよね。これは、今後の課題ですね。


ということで、今回は、子どもテストをする前にしていることを「事前準備編」として、ズラズラと書いてみました。まぁ、なんか、大したことないなっていう気もしますけど、絶対に機会損失させたくないので、排除出来ることは事前にしっかりやっておこう!っていうことだけですね〜!

次回は、子どもテストをするときに何を見ているのかを「実践編」として書きたいな〜と思います!