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『アマゾンリーンクラウドレボリューションセミナー』に参加したよ!

2012年04月06日(金)にベルサール秋葉原で開催された、アマゾンリーンクラウドレボリューションセミナー に参加して来ました。当日は、リーンスタートアップの書籍(日本語訳) が1割引で先行販売されていたので、会場入りするなり即効でゲットしました。

当日の Twitter の様子は、こちら にまとまっています。

アマゾンリーンクラウドレボリューションセミナー

『リーンクラウド』をテーマに、ビジネスの立ち上げから成長、維持の過程において、クラウドとリーンスタートアップのアプローチがどのよう寄与するかについて紹介する為のイベントです。

ご挨拶

まずは、アマゾンデータサービスジャパン株式会社、代表取締役社長の長崎忠雄さんによるご挨拶からです。

多くのスタートアップ企業が AWS のクラウドを活用して成功しており、日本でも多くのスタートアップ出身企業に選ばれているよというお話しでした。

基調講演

次は、Amazon.com、CTO のヴァ-ナー・ボーガス博士による基調講演です。

スタートアップ企業は、リーンスタートアップと AWS を上手く組み合わせて利用しており、その一つの事例として Animoto という企業の AWS 利用例を紹介してくれました。私は正直、AWS に詳しい訳ではないので、詳細はここでは割愛します。

クラウドを利用するメリットとして、以下の点を挙げていました。

  • コストの削減
  • アジャイルさの向上
  • 煩雑な作業の除去
  • 21世紀のアーキテクチャの基礎

言うまでも無く、現在は、ビジネスの価値をより早く市場へ出して行くスピードが求められます。そのスピードを得る為に、クラウドを利用する事によって無駄を省き、本質的な作業に集中する事が出来ます。

特に印象が残った言葉は、以下です。

顧客に直接、価値をもたらさないモノは、全てムダなモノである。

価値ありきですよね。

特別講演

次は、リーンスタートアップの書籍の著者、エリック・リース氏による特別講演です。

作る価値があるのかを問う

スタートアップとは、言い換えると実験であり、作れるかどうかではなく、作られるべきかどうかを真剣に問うべきです。スタートアップ企業のほとんどが失敗します。その理由は、技術的に難しいからではなく、必要の無いモノを作るから潰れるのです。

誰も欲しがらないモノを作るのはやめよう。

アイデアが斬新だろうが、技術的に新しいとか、そんな事は顧客にとって何の価値も無い。欲しがっているモノを作るべきだという事がよく分かりますね。

素早くピボットする

成功しているスタートアップを見てみると、最初からアイデアが素晴らしいというケースはそれ程、多くはありません。むしろ、とんでもないアイデアから始まっていたりします。では、失敗する企業と成功する企業は何が違うのか?それは、素早くピボットしていたかどうかです。

悪い計画に従って実行して失敗するケースもあるし、良い計画にしたがって実行して失敗するケースもあります。素早くピボットするには、出来るだけ短いサイクルにして、無駄なく機敏に動く事が必要です。実体験になぞらえてお話ししてくれましたが、どんなに難しい技術を採用していようと、どんなに美しく完璧なプログラムだろうと、どんなに計画通りに進んでいようと、誰にも使われないようでは、何の価値も無いという事ですね。

印象に残った言葉は、以下です。

最小のスペックを、最小の努力で作る。

スモールスタートです。必要最低限なコア機能のみに削ぎ落とし、小さく始め、徐々に積み上げていこうというスタイルですね。

作る前に反応を見る。

これは、モノを作るよりも前に、こういうモノをリリースする予定です!と宣言する事で、作られるべきかどうかを判断する時に使えます。誰もワクワクしなければ反応も無いし、作られるべきではないという事が、作る前に分かります。launchrock というサービスが、よく使われていますよね。

STOP WASTING PEOPLE'S TIME

ムダな時間を過ごすのはやめよう。分かってはいるけど、実践するのは難しい、とても深い一言だと思いました。

ライトニングトークセッション

世界を目指す日本のスタートアップ企業が登壇して、ライトニングトークをするセッションです。

特に、個人的に気になったスタートアップ企業のみ、以下にまとめます。

Grow!

皆さん、お馴染みの Grow! です。もうかなり流行っている印象を受けるけど、各種ソーシャルメディア情報をインポートして、マイページに表示されるようになるそうなので、ポートフォリオとしても利用可能になっていくそうです。コンセプト、ビジョン、共に、良いので、今後も期待出来ますね。

Creatty

これは、初めて知りました。アートやクラフトの売買プラットフォームのようですが、良いなと思ったのが、その作品が出来上がる過程を TL として見れるという発想です。大抵、私達が目にする作品というモノは、既に完成している訳です。その過程がどうだったかを知る術はありません。だからこそ、お菓子工場で大量生産されている映像を見てワクワクするのです。その過程をTLとして見れるというのは、とても感慨深いモノがあると思います。例えば、それが世界に一つしかないとしたら、余計にですよね。

リズム絵本

これは、実は私の娘(3歳)が iPhone でよく遊んでいたアプリなんです。流れている音楽に合わせて、表示されている楽器をタップして楽しむだけのアプリです。でも、ターゲットは子供なので、説明無しで直感で遊べるという UX は、かなり難易度が高い気がします。子供向けのアプリでも、容赦無くムダな広告表示をしているアプリも散見される中、このアプリは広告も無く、ストレス無く遊んでいたのを覚えています。

ClowdWorks

日本中のスキルがある人と1時間単位で受発注が出来るサービスです。もっと働き方は自由であるべきだ!という信念が伝わって来ますね。既に、数千万円の取り引きがされているようです。ワークスタイルは今後、どんどん変わっていくんでしょうね。

LogTown

これも、初めて知りました。ソーシャルメディア情報をアグリゲートして、自分の興味をテキストではなく、シムシティのような街で表現してくれるというサービスらしいです。コンセプトが非常に面白いので、私も自分の興味を街として表現したらどうなるだろう?と思いました。

パネルディスカッション

パネラーの方々は以下です。

  • エリック・リース氏
  • Amazon.com、CTO のヴァ-ナー・ボーガス博士
  • 株式会社gumi、代表取締役社長の國光宏尚さん
  • 頓智ドット株式会社、Founder、CMO の井口尊仁さん

アマゾンデータサービスジャパン株式会社、事業開発部長の川本雄人さんがモデレーターを努めました。

MVP

MVPとは、Minimum viable product の略称で、サービスを構成する最低限のコア機能を最初に作る事を意味しています。より複雑なモノを作ろうとする心理が働いしてしまいがちだが、複雑なモノを作る必要はありません。むしろ、必要とされているコア機能、仮設を実証する為の最低限のモノから始めるべきであるというお話しでした。

フィードバックループ

ユーザーから得られたデータや声をフィードバックとして、いかに素早くループを回して行けるのかというお話しでした。ユーザーの行動を分析して、最適解は何か考え抜く事が大事ですよね。

ピボット

印象に残った言葉は、以下です。

ピボットは、戦略の変更であって、ビジョンの変更ではない。

ビジョンというのは、こうであるべきだという信念であり、これを曲げる事がピボットではない。その目的地にどうやって向かって行くのか、その戦略を変更するのだという事でした。

まとめ

リーンスタートアップは、以前、ミートアップに参加して以来だった為、著者からの意見を聞けた事はとても良かったですね。早速、購入したリーンスタートアップの書籍を読んで、理解を深めたいと思います。

大きなビジョンを描き、小さく始めよう!

余談

イベント終了後に配布された Amazon のステッカーの一部をたくさん貼り付けている お友達 が居ました。ステッカーを格好良くレイアウトして貼るスキル、欲しいですね。よくギタリストのギターケースに、ライブのパスをガンガン貼ってたりしますけど、アレ格好良いですよね。